リニア中央新幹線 早期全線開業実現協議会

「東京・大阪間が67分!リニア時代の大阪・関西を考える!―スーパー・メガリージョンの形成があなたのビジネスと暮らしを変える―」
シンポジウムを開催しました

シンポジウムチラシ[PDFファイル/876KB]

リニア中央新幹線早期全線開業実現協議会では、「東京・大阪間が 67分!リニア時代の大阪・関西を考える!―スーパー・メガリージョンの形成があなたのビジネスと暮らしを変える―」と題してシンポジウムを開催し、約270名の方々にご参加いただきました。
早ければ2037年にも開業する予定のリニア中央新幹線は、東京・大阪間を約1時間で結ぶことで、三大都市圏が一体化した巨大経済圏を核とするスーパー・メガリージョンを形成する一大プロジェクトです。スーパー・メガリージョンの誕生は、人々のビジネスや暮らしを大きく変えます。

リニア中央新幹線の大阪までの全線開業がもたらすビジネスや暮らしの変化、新たなビジネスチャンスなど大阪の成長ポテンシャルの向上等について、全線開業後の大阪・関西を参加者とともに考えました。

イベント概要

1.日時

令和2年1月29日(水曜日)午後6時30分から午後8時30分まで

2.場所

中之島会館(中之島フェスティバルタワー・ウエスト4階 大阪市北区中之島3-2-4)

3.内容

(1)基調講演「リニアの開業でどうなる大阪?どうする関西?」
  講師:森川高行氏 名古屋大学未来社会創造機構 教授
  基調講演資料[PDFファイル/2.5MB]

・国際的な大都市間競争の時代。大都市圏政策への転換とリニア中央新幹線の活用が鍵となる。
・リニア中央新幹線によるストロー効果は、沿線外から沿線大都市への吸い上げが起こる可能性がある。沿線大都市から東京への人口の吸い上げはあまり多くないのではないか。
・スーパー・メガリージョンの外から内へ活動拠点を移す企業が増えるだろう。居住地の選択肢も拡大する。
・京阪神があってこその関西圏の強みが発揮され、京都・神戸との連携強化が必要である。また、中部圏との連携も重要だと考える。
・新大阪駅周辺地区は大改造が必要。関西・西日本のゲートウェイ地区、高層ビルが立ち並ぶピカピカの街をめざし、「よどきたエリア」としてはどうか。

(2)トークセッション「語ろう。リニア時代の大阪・関西」
基調講演登壇の森川高行氏に加え、大阪・関西万博誘致のパリ最終プレゼンターのイバイ・アメストイ氏とリニア山梨実験線にも試乗された経験のある女優・タレントの村井美樹氏をパネリストにお迎えし、リニア中央新幹線の全線開業によって変化する大阪・関西の未来について、リニア中央新幹線の東京・大阪間の所要時間と同じ67分で語り合っていただきました。

パネリスト:
森川高行氏 名古屋大学未来社会創造機構 教授
イバイ・アメストイ氏 株式会社アクティブゲーミングメディア 代表取締役
村井美樹氏 女優・タレント

(森川氏)
・付加価値の創出にはフェイストゥフェイスのコミュニケーションが重要となり、リニア開業でそれが格段に容易になる。
・スーパー・メガリージョン形成時、新大阪にはリニア中央新幹線と北陸新幹線がつながり、西日本のゲートウェイとなる。西日本へ効果を波及して、それを引き上げていくのが大阪の役割。ストロー効果が生じないようにするためにも、新大阪駅周辺の魅力を高めていく必要がある。
・リニア中央新幹線を実現させるために、ひとりひとりが協力して、早くよいものをつくって、この日本を、関西を復活させるため、一丸となることが一番重要。

(イバイ氏)
・お客さんが本当に何を求めているのか、本音を言ってくれるのは面と向かった時。納品物を一緒に見ていただき、どのようなニーズがあるのかを実際把握する。そのため、月に何度も東京へ行くのでリニア中央新幹線が開業すれば便利になる。
・リニア中央新幹線は世界を驚かせる技術であり、そのものが観光資源になり、インバウンドの獲得にもつながる。色々な面で利便性を感じる。2037年ではなくて、より早く大阪へ伸びてほしい。
・今後、リニア開業までに万博開催やIR開業がある。大阪・関西は東京と競合するのではなく、新しい価値を提供する場所になる。

(村井氏)
・大阪で仕事があると往復5時間。リニア中央新幹線があれば早く娘の顔が見え、子育ての負担軽減になる。
・簡単に情報が手に入る社会において、今後「経験」の価値が上がっていくと思う。リニア中央新幹線が開業すれば、実際に行ける機会が増えていくし、もっと遠くに行くことができる。
・物心ついた頃からリニア(実験線)があって、夢の話のように感じていた。
それが実現に向かっていると思うと胸が高鳴る。こういう会を開いてリニア中央新幹線を大阪に呼ぼうという、皆さんの機運を高めていくことが大事。

アンケート結果概要 

シンポジウム参加者に、リニア中央新幹線の開業とスーパー・メガリージョンの形成に関するアンケートを実施しました。その結果概要は以下のとおりです。回答者は191名。8割以上が男性で、年代別では60代が最も多く33%、次いで50代の29%、70代以上の17%、40代の10%、30代の6%、20代以下の5%の順でした。

問1. 2037年にリニア中央新幹線が全線開業すれば、東京・大阪間が約1時間で結ばれることとなりますが、あなたご自身の東京・大阪間の行き来が増えると思いますか。

回答内容 割合
増える 56%
変わらない 30%
わからない 13%
未回答 1%

全線開業後に東京・大阪間の行き来が増えるかという問いに対して、半数以上の方が「増える」と回答しました。

問2. 問1で「増えると思う」とお答えいただいた方にご質問します。次のどの目的での行き来が増えると思いますか。※複数回答可

回答内容 割合
観光 44%
ビジネス 31%
友人・親戚の訪問 25%

問1で「増える」と回答した方を対象にその目的をたずねると、「観光」と回答した方が44%とトップとなり、「ビジネス」、「友人・親戚訪問」と続く結果となりました。

問3. スーパー・メガリージョンが形成されたとき、あなたが大阪・関西に期待する機能や役割は何ですか。※複数回答可

回答内容 割合
東京一極集中の是正 22%
経済の活性化 20%
首都機能のバックアップ拠点 14%
国際競争力の強化 12%
スーパー・メガリージョンと西日本、北陸をつなぐ機能 11%
アジアの玄関口 11%
人材・技術の育成・発信機能 8%
その他 2%

スーパー・メガリージョンが形成されたときに大阪・関西に期待する役割・機能についてたずねたところ、「東京一極集中の是正」への期待が最も多い結果となりました。
続いて、「経済の活性化」が20%、「首都機能のバックアップ拠点」が14%と続きました。
グローバルな観点からとらえた役割である「アジアの玄関口」や「国際競争力の強化」といった役割よりも、日本国内における役割に期待を抱いている方が多いことが伺えます。

問4. リニア中央新幹線の東京・大阪間の1日も早い全線開業を望みますか。

回答内容 割合
望む 85.5%
どちらとも言えない 14%
望まない 0.5%

85%の方が一日も早い全線開業を望んでいる結果となりました。

問5. 今回のシンポジウムについてのご意見(自由記述)

「リニア中央新幹線やスーパー・メガリージョンの説明がわかりやすく、理解できた。」や「名古屋・大阪間の早期開業のために機運の盛り上げが必要。」という趣旨のご意見を多数いただきました。

問6. リニア中央新幹線のどんなイベントに参加してみたいですか。

回答内容 割合
シンポジウム 43%
鉄道関連イベント内のブース 37%
出前講座 8%
未回答 7%
その他 5%

今後参加したいイベントに関しては「シンポジウム」と回答した方が43%でトップに、僅差で「鉄道関連イベント」が37%となり、「出前講座」は8%という結果となりました。「その他」での回答では「試乗会」に参加したいという声が多く見られました。